日記というか。

……まあ、日記です。同人向注意。

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花散らしの雨 3

イベント……行けない……ドヨーン
詳細はまた後日!とりあえず更新。
出す予定のなかった人が出ちゃった☆うっかり☆

続きからどうぞ~。






与六の水揚げの日取りが近づいてきていた。
与六は一見いつもと変わりはないようだったが、ぼう、としている時間が増えたように思う。
与六を抱くのは、どんな男だろうか。
自分には関係ないことだと思ってはみても、それは無駄な事。あの日の唇が触れ合った感触が未だに忘れられない。
俺は、与六が好きだった。馬鹿で明るい、お日様みたいな与六が好きだったのだ。
だから、水揚げの日を滅茶苦茶にしてやろうと考えた。だからといって、与六が他の男に売られ抱かれるという事に変わりはない。ただ少しだけ、与六をそんな運命に放り込んだ奴らへの意趣返しをするつもりだった。



水揚げの日。
玄関先で耳を澄ませていた俺は、与六の初めてになる男をそれとなく聞き出した。
信玄とかいう生臭坊主だ。でっぷりと太った体格のいい中年の坊主で、素性を隠すためか妙な仮面をつけているのが滑稽だった。信玄にはもう一人、連れが居た。上杉とかいう背の高い色白の男だ。無表情で厳しい顔立ちをしている。とても、遊郭に遊びに来たようには思えない。
その二人は、座敷にあがっていった。その後をつける。
秀吉様が二人の接待をしている。どうやら上客のようで、信玄坊主の大笑いと秀吉様の追従笑いが少し離れた場所からでも聞き取れる。俺は秀吉様のそういうところだけが少し嫌いだった。
座敷が面した庭に出る。すると、半兵衛様がそこに待機していた。
「おっそいよ~。佐吉君。与六君が犯られちゃったらどうするの?」
「まだ玄関を上がったのを確認した所です。時間的にはぴったりかと」
「口答え厳禁~。で、貸すのはこれなんだけどさ」
半兵衛様は、巨大な羅針盤らしき物を両手で抱えている。
「これ、座敷の中に飛ばしちゃおうよ。きっと大騒ぎになるよ」
「飛ぶ……のですか?羅針盤が?」
「うん飛ぶよ。俺の発明」
半兵衛様は誇らしげに胸をそらす。威厳はない。
「与六に怪我させるような事にはなりませんね?」
「多分ね。はしっこそうな子だから、大丈夫でしょ」
何とも適当な返事に俺は眉を顰めたが、そうも言っていられない。
「では……宴もたけなわ、という所でこれを使うのですね」
「ううん。待つのがめんどいから今使う」
「え?し、しかし……」
「え~い!飛んでけ!」
半兵衛様が思いっきり投げた羅針盤は、飛ぶというより放り出された、という感じで座敷の中に障子を破って入っていった。
しばらくして。
破けた障子が開いて、信玄坊主がひょっこりと顔を出した。
「おおい、悪戯っ子ちゃん達。怒らないからお出でよう」
俺と半兵衛様は顔を見合わせた。
「与六ちゃんのお友達じゃろう?ちょうどいい。与六ちゃんの昔話に少しばかり付き合ってやってくれんかね?」
「与六の……過去?」
そういえば、与六は昔の話をしたがらなかった。気にならないといえば嘘になる。だが、訊いていいものなのだろうか。本人が話したがらない過去を。
「じゃあ、そういう事で。行こうか、佐吉君。どうせ秀吉様には俺達がやったってばれてるだろうしね」
半兵衛様はさっさと立ち上がって行ってしまった。仕方なく、俺も後へ続く。
部屋には、秀吉様、信玄、上杉の男、それに与六がいた。与六は綺麗な着物を着て俯いていた。
「おお、二人とも可愛いのう。さっきの悪戯は許しちゃおう。そこに座りなさい」
信玄が機嫌良さそうにそう言った。俺達は言われるがままに座った。
「さて、なにから話そうか……とりあえずは、話し上手の秀吉殿の言う事を聴くとするかね」
「あいあいさー!あることないこと、なんでも喋って参っちまいますぞ~」
そうおどけた秀吉様は、ぺらぺらと与六の過去を語り始めたのだった。


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