日記というか。

……まあ、日記です。同人向注意。

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僕らの聖杯戦争6

オス!どこに需要があるか分からないFate無双、更新であります!
幸←くの、政甲斐はNL王道だと思っております!ちょっとだけそんな話です。






爽やかな風が吹き抜けるオープンカフェ。
カプチーノと色とりどりのプチケーキを傍らに、話し込む乙女二人がいた。
「で、さあ。今の状況はどうなってる訳?」
髪を結い上げたロングヘアーの娘が話しかける。健康的に肌を露出した、美少女と言って差し支えない美貌だが、化粧が少々けばい。
「こんな感じですかにゃ~」
もう一人の少女。こちらも露出の高い服装をしている。つり目がちの目元が猫のようで、はしっこそうな印象を受ける美少女である。
少女は『殺』と印字された物騒なポーチから何枚かの写真を取り出した。
「今回召喚されたのは、正直あたしの生前の顔見知りばっかり。だから、誰がどのクラスで現界したかまでは分からないけど、特徴くらいは分かるよん♪」
「で、いい男はいたの?」
「甲斐ちんは肉食系だにゃ~。だから男にもてないんだよ」
「うるさいわね、くのいち! 怒るわよ!」
甲斐と呼ばれた少女が手を振りかざす。
「もう怒ってんじゃん。はいはい、こちらが手に入った分だけのマスターとサーヴァントの写真になります。いや~自分のアサシンとしての仕事の出来っぷりに、自分で自分が怖いって言うか」
「いいから、さっさと話しなさいよ!」
「も~。では、こちらからいきますよ。まずは『島左近』。石田三成さんの軍師で、『三成に過ぎたる者』と言われた御仁。頭の切れるおじさんで、腕っ節も超一流」
「渋いおじ様ね……でもちょっと年の差離れすぎかしら」
「で、これがマスター」
「メタボパス」
甲斐は一目見ただけで信玄の写真を跳ね除けた。
「にゃ~……外見の感想だけかよ」
そう呟きながらも、次々に写真を見せていく。
稲姫とそのマスター。
「う~ん……爽やかで真面目そうな人ね。結構いいかも」
「ラブラブ主従です」
「彼女持ちかよ! パス!」
前田慶次とそのマスター。
「筋肉嫌い。軽そうなイケメンって私嫌い。パス」
「……一応外見情報以外も言っておくけど、この前田慶次とは正面から戦って勝てる見込みゼロ。オニつよだよ。暗殺するか、他の人と潰しあってくれるといいんだけどね~。慶次さん自体は正面突破タイプだけど、マスターが銃器持ってたから、後方支援に回られるとやっかいかも」
「はあ? 銃刀法違反で警察に通報しなさいよ!」
直江兼続とそのマスター。
「あら、こっちのサーヴァント結構顔いいじゃない?」
「顔だけで中身残念。すごく残念だからお勧めしないよ」
「じゃあパス。性格も大事だわ」
「それで、これが……」
すっ。
くのいちは一枚の写真を差し出した。
「……あたしの、生前の主の幸村様」
「いい男! 来たわ~! ……って、それ、まずいんじゃない?」
「まずいよう……正直、幸村様とは戦いたくないよ~」
くのいちは溜息を吐いた。
「幸村様は、多分ランサーだと思う。十文字槍を取っては日本一って言われてたから。実際、慶次さんの次くらいに強いと思うよ。真っ直ぐな人だから、戦略練るのは苦手。そこら辺はマスター頼みかな。このマスターってのが、伊達政宗って言って、簡単に調べただけで、まあ黒い噂がわんさか出てくる大企業のお坊ちゃま。一筋縄ではいかない相手みたいだにゃ」
「政宗……同い年くらいかしら。結構いい男じゃない。しかも玉の輿! よし、狙いはこの伊達政宗に決定!」
いそいそと政宗の写真をポケットにしまいこむ甲斐を、くのいちはジト眼で見る。
「甲斐ちん。ほんとに聖杯戦争の事分かってるのかにゃ~? あたし達は殺し合いをするんだよ?」
「分かってるわよ! そんで、あたし達が勝ち残って、聖杯とやらで全部元通りにするのよ! 平和な日常を壊そうとする変な物なんか、あたし要らない! 絶対に勝ってやるんだから! あたし達の手で、みんなの日常を取り戻すのよ!」
「うにゅ~……」
くのいちはぺたり、とテーブルに突っ伏した。甲斐が言っているほど、聖杯戦争は簡単な物ではない事をくのいちは理解していたからだ。
しかし、この単純ながらも人のいいマスターの少女の事を、くのいちは気に入っていた。だから、くのいちの特性を生かした戦い方で、甲斐を支えていくつもりであった。例え、それが甲斐の望むような正攻法でないとしても。
『それにしても……』
くのいちは、幸村の写真を見つめた。昔と変わらぬ精悍な姿に、あの頃の事に想いを馳せる。
くのいちは、最期まで共にいられなかった。幸村の最期を止める事ができなかった。
『また、止める事ができないのかな……』
くのいちの思考は暗澹と沈んでいく。くのいちは現実的な思考の持ち主だった。だから、幸村の再度の死を思い描くのは容易な事だった。幸村は、また笑いながら死んでいくのだろう。
ぽん。
肩に置かれた手に、くのいちが視線を上げると、満面の笑みの甲斐と眼が合った。
「そうと決まったら、ケーキ食べて元気出していくわよ! みんなが幸せな日常を手に入れるんだから! あんたも生前になにがあったか知らないけど、幸村様とやらと、もう一度幸せに生きればいいのよ」
にっこりと笑った甲斐の表情は、お日様の光のようで。日陰に生きてきたくのいちには酷く眩しく、身に余る物のように思えた。
「……いいのかな? もう一度、普通の生活を願っても」
「いいのよ」
頷く甲斐に、くのいちは少し涙目になりながら抱きついた。
「な、なによ?」
「絶対! 絶対勝とうね!」
「勿論よ!」
なんだかよく分からないといった風な甲斐だったが、それでも力強くくのいちを抱き締め返した。
それが、くのいちをこの現実に繋ぎとめる、なによりも大事な絆に思えた。


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