日記というか。

……まあ、日記です。同人向注意。

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僕らの聖杯戦争8

おっす!原稿やらずに別の小説書きたくなる事ってよくあるよね!
という訳でfate無双更新です。
fate無双はあまり長くしない予定ですが、どうなりますかね。どうなるかはよく分かりません。この先の展開あまり考えてないから←
「自害せよランサー」とキャスター精神汚染は原作通りにやりたいと思います。おす。





「ふむふむ。そうか……流石だな」
幸村がベランダに向かって話しかけている。
精神錯乱でも起こしたかと、政宗は訝しげに幸村の背中を見やると、視線に気がついたか、幸村が振り返った。
「政宗殿! 朗報です。まずはこの者の話をお聞きください」
「この者とは……?」
政宗がベランダへ歩み寄る。そこには……
女が逆さまにぶらさがっていた。
高層マンション。その最上階に近い一室である。ただの人とは思えない。
「ぎゃあ、幽霊!」
反射的に政宗はそう判断して後ずさった。
「なにをおっしゃいます、政宗殿。あれは私と同じ英霊です」
不思議そうな顔を向けてくる幸村に、政宗は引きつった笑顔を返した。
「英霊……ははっ、そうじゃな。儂とした事が非科学的な事を申した。許せ。貴様もぶらさがってないで、とっとと中へ入らんか」
「はいは~い」
ぶらさがっていた女は軽業のように一回転し、ベランダから政宗の部屋へと入ってきた。女はとてとてと歩きながら、片手をあげて気の抜けた声で言った。
「おっす! あたしはアサシンのくのいち。暗殺しにきたわけじゃないから安心しろよな!」
「アサシン……? 何故、アサシンが此処におる」
「それはあたしのマスターから挨拶が。もうそろそろピンポンなるから通してあげてよ」
「あ、ああ……」
ほどなくして、来客を示すブザーが鳴った。入り口のロックを解除してやる。しばらくの沈黙。そういえば、と幸村が口を開ける。
「ああ。紹介が遅れましたね。このくのいちは生前の私の直属の配下です。優秀な忍びでした」
「にゃは~ん♪ 幸村様、本当の事言わなくってもいいって~」
「それがなんだと……」
政宗が口を開ききる前に。
ピンポーン
来客が訪れた。
政宗が扉の前に設置されたカメラを覗き見る。若い女だ。政宗と同世代だろうか。とりあえず、ドアのロックを外し、扉を開けに行く。
立っていたのは、美少女、と言って差し支えない女だった。ただ、少し化粧がけばいな、と政宗は思った。
「あ。はじめまして。伊達さんですよね? 私、甲斐って言います。これ、お土産のケーキです! よろしかったら召し上がってください」
甲斐が差し出すケーキの箱を、一瞥しただけで政宗は突っ返した。
「いらん。毒でも入っていたら事じゃしな」
「はあ? そんなせこい真似する訳ないじゃない! あんた性格悪いわよ。絶対友達少ないでしょう!」
「ほ、放っておけ馬鹿め!」
「ほら図星~!」
「いいから、さっさと中へ入れ! 用件だけは聞いてやろう」
「上から目線、むかつく。あんたなんか政宗でいいわよね。呼び捨てがお似合いだわ」
「貴様、喧嘩売りに来たのか! ならば買うてやるわ!」
「冗談。アサシンが正面切って戦うなんてなしでしょ。それくらい、あたしでも分かるわ。お邪魔するわよ」
すたすたと部屋の中へ入っていく甲斐。腸が煮えくり返る思いでその背中を追う政宗。
部屋にいた幸村を見た瞬間、また甲斐は態度を変えた。
「あら、やだ。写真よりもイケメンじゃない。はじめまして、私、くのいちのマスターの甲斐って言います。幸村様ですよね? お話はくのいちから聞いてます。すっごくお強いんですってね~」
「いえ、それほどでも……まだまだ精進が足りません」
少し照れたように言う幸村に、ほう、と甲斐は溜息を吐いた。
「容姿○。性格○。いいわ~。こういうイケメンに守られたかったわ~」
「甲斐ちん。あたしじゃ不満なの~? 酷いや、ぷんぷん」
「なにもくのいちが悪いなんて言ってないわよ。あ、ケーキ買ってきたんで、みんなで食べましょう! ほら政宗。あんたお皿と紅茶用意して」
「何故儂が……」
ぶつぶつ言いながらも、自慢のブランド物で揃えたティーセットを取り出す政宗。政宗は食にこだわるタイプなので、食器にもかなりのこだわりがある。勿論、紅茶も最高品質の物だ。
「ケーキ、政宗はいらないそうですから、幸村様が二個食べていいですよ~。なににします? ショートケーキ? チョコレートケーキ? チーズケーキ? モンブラン? 色々買ってきたんですよ~」
「あ……私は、甲斐殿のお好きな物をお取りした後の残りで構いません」
「きゃ~! 性格◎! もう全部食べちゃいます?」
「あたしショートケーキ食べたいにゃ~」
「くのいちは黙ってなさい!」
政宗が紅茶を淹れている間に、リビングから楽しそうな声が響いてくる。なんだか独りぼっちで置き去りにされた気分だ。案外繊細な政宗はちょっと泣きそうになりながらも、我慢して紅茶を淹れ終え、リビングに運んでくる。
紅茶を配り終え、各自ソファーに座る。何故か幸村が女子二人に囲まれてきゃっきゃと写メを撮っている状態を見て、また政宗は泣きそうになるが、ぐっと堪える。
ケーキを皿に盛ると、女子の皿に一個ずつ、幸村の皿にケーキが二個あって、政宗の皿にはなにもなかった。自分で言い出した事とはいえ、あんまりの仕打ちに、政宗は怒鳴り散らした。
「馬鹿め! なにを浮かれているのじゃ幸村!」
「浮かれてなど……はっ! 政宗殿!」
「なんじゃ!」
「このショートケーキの苺、すごく美味しいです!」
「馬鹿め!」
明らかに浮かれている幸村を涙目で叱咤しながら、政宗はそれでも余裕を見せるように足を組んだ。
「で。甲斐とやら。何用で此処へ訪れた。まさか、幸村に会いたかったなどとは申すまいな?」
「ん~。それもあるんだけど」
「あるのか!?」
「今回は、同盟の申し込みで来たのよ」
甲斐は改まった姿勢で、話し始めた。
「あたしのサーヴァントはアサシン。でも、あたしの性格上、アサシンの能力を最大限生かす使い方は、はっきり言って難しい。その点、あんたならアサシンの情報収集能力を最大限に生かせるでしょう? 腹黒お坊ちゃん」
「ふん……口の利き方は気に入らぬが、確かにアサシンの情報収集能力は欲しい所じゃ。対価はなにを求める?」
「くのいちと幸村様を戦わせない事」
真剣な表情で、甲斐は言った。政宗には意外な言葉だった。
「……なに?」
「あの二人、生前は仲の良い主従だったんでしょ? その二人が殺し合いするなんて、あたしは堪えられない。だから、仲良くさせてあげて。情報なら、好きなだけあげるから」
「ふん……最終的に残ったのが儂とお前なら、戦うのは必然じゃが?」
「それでもよ! 短い間でもいい。楽しい時間を過ごさせてあげてよ……っ!」
甲斐の言葉に嘘はない。それは政宗にはよく分かった。嘘など吐く事のできない、真っ直ぐな人柄なのが、この短時間で理解できた。
「……よかろう。束の間の平和でも楽しむがよいわ。さっさと情報を渡せ」
「あんた、やっぱりむかつくわね……はい、これ。私とあんた以外のサーヴァントとマスターの写真。ただし、バーサーカーはまだ見つからない」
「四組の情報か……十分ではあるが……バーサーカーは? 全く情報がないのか?」
「全然なし。マスターもサーヴァントも影も形もないわ」
「ふん……バーサーカーのマスターは、どうやらかなりのやり手のようじゃな。危険な匂いがするわ」
ぱらぱらと写真を捲っていくと、政宗の目に一枚の写真が目に留まった。
純白。穢れのない白が目に目映い。優しい柔らかな笑顔を浮かべた、一人の青年だった。
何故だか、その姿に心が惹きつけられてならなかった。
「あ。そういえば幸村様。サーヴァントの中に兼続さんいたよ」
くのいちがケーキを頬張りながら、なんでもないかのように幸村に言った。
「え……ええ!? 政宗殿、ちょっと写真を見せてください!」
幸村が慌てて政宗の元へ近寄る。そして、政宗の持った写真を食い入るように見つめた。
「兼続殿……」
兼続。この男が、幸村の恋した直江兼続か。政宗は兼続を美しい、と感じた。きっと、政宗にはない物を持っている。そういう幸せな人種だけが浮かべる笑顔だったから。
「また、貴方と戦う事になるのですね……それがさだめ、か……」
ぎり、と幸村は歯噛みした。
兼続は写真の中で、ただにっこりと笑っていた。

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