日記というか。

……まあ、日記です。同人向注意。

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僕らの聖杯戦争9

やあ!原稿をしてる時って以下略。
この労力を惜しまなければ、原稿は既に終わっていたはずなんだ……!なんで一日二回も更新しちゃうかなぁ!三度目にチャレンジします?どうします?って感じです。いえす。





とある午後の日が差す和室。左近と信玄は茶を喫していた。
信玄の屋敷は広い。近隣には『躑躅ヶ崎館』と呼ばれている広大な屋敷には、左近を召喚した洋室を含め、幾数もの部屋が存在していた。
「ところで、信玄公。他のマスターとサーヴァントを探さなくていいんですかい? 見つからないと、策を練る以前の話です」
「ほっほっほ。目星はついておるよ。まずはひとつ。ここ最近の事件。集団衰弱事件じゃな。あれは明らかにキャスターが魔力を吸い取って蓄えておる証拠。放っておけば、手に負えなくなるじゃろう」
「へえ……じゃあ、目下のところ、キャスターを早急に排除するのが先決、ってところですかね」
「無論。もうひとつ。マスターに幾人か心当たりがある」
「ほう。詳しく聞かせていただきましょうか?」
「一人は真田信之。真田家は、元は儂の家に仕える武士の家系だったのじゃが、父の昌幸が狡猾な男でな。真田家の者が令呪を宿したら儂に報告するように言っておいたのじゃが、それを隠して聖杯戦争に参加しておる。これは謀反に近い。捨て置く訳にもいかんて」
普通なら苦々しい表情になるような内容の話を、逆に愉快そうに話す信玄に、左近は内心驚嘆した。そしてそれを隠して、軽く頷くだけに止めた。
「もう一人は、伊達政宗。大企業の会長の息子じゃが、最近高額で『真田幸村の聖遺物』を手に入れたとの情報が流れてきおった。まず、聖杯戦争に関連した行動と見て間違いあるまい。サーヴァントも恐らく真田幸村じゃろう」
「幸村なら知っていますよ。ありゃ手強いですねぇ。まあ、正面衝突を避ければ、やりようは幾らでもある」
「最後の一人は……」
ピンポーン
来客を示すチャイムが鳴った。
「一番面倒くさい、宿敵じゃよ」
やれやれ、といった様子で信玄は腰をあげた。




「宿敵。いくさを所望する」
玄関先に現れたのは、白装束の大男と、その御付の従者と思しき荷物を持った和服の青年だった。
「謙信。やはりそなたもマスターになったのかね」
「然り。この謙信、そこの兼続をキャスターとして使役し、聖杯を手にする命を天より仰せつかった。宿敵、貴様も聖杯戦争に参加しているのだろう。気で分かる。正々堂々名乗りをあげ、謙信と勝負せよ」
「いつもながら、面倒くさいね~。昔っからそんなんで疲れない?」
「全く」
そんな会話を繰り広げている二人の後ろから左近がひょっこりと顔を出すと、青年が表情を明るくする。
「左近! そなたが謙信公の宿敵、信玄公のサーヴァントか!」
「ああ、兼続さんですか……」
兼続は、左近の元主君の親友であった男である。そして、面倒くさい男だった。
「うむ! 鬼の左近が相手となれば、相手にとって不足なし! 改めて名乗ろう! 私は直江兼続。キャスターとして現界した。さあ、左近も名乗りをあげるのだ!」
「……自分の手の内を自ら明かす馬鹿が、あんた以外の何処にいますか」
「なに!? 名乗りをあげないとは不義! 卑怯だぞ、島左近!」
ぎゃあぎゃあと騒ぎ始める兼続に、左近は耳を塞ぎたくなった。仕方なしに、
左近は小声で言った。
「……あ~。島左近。セイバーとして現界しましたよ。これでいいですか?」
「うむ! よろしい。で、いくさ場は何処にするべきかな?」
きょろきょろと周囲を見回す兼続に、左近は肩を竦めた。
「本気で一戦構えるおつもりで?」
「無論! ですよね、謙信公」
「然り」
「という訳だ! さあ、試合を始めよう!」
「分かりきった事を言いますがね。キャスターの兼続さんと、セイバーの俺。直接対決したら、どっちが勝つか決まりきってますよね」
「そんな事、分からぬではないか! 愛と義があれば何事もなせよう」
「集団衰弱事件」
左近の言葉にぴくり、と兼続の身体が震えた。謙信の顔も心なしか青い。
「あれ、あんたの仕業でしょう? 愛と義を重んずる兼続さんらしくないじゃないですか」
「それは……大局を見据えて……」
「俺はあんたがそういう行動に出るとは思わなかった。あんたを知る人間なら、誰もがそうでしょう。盲点だった。なら、存分に魔力を蓄えてから俺に勝負を挑めば、勝ち目は確かにあった。しかし、あんたとあんたのマスターはそれを良しとしなかった。黒幕がいるね?」
鎌をかけてみると、面白いくらいに兼続は動揺した。それを見て、信玄は溜息を吐く。
「大方、綾ちゃんの策じゃろう。可愛い顔してえぐい事するのう」
「綾? 誰です、それは」
「謙信の姉上で、今回の聖杯戦争の監督役じゃよ。謙信は姉上に弱いからのう」
無言になる謙信と兼続。肯定しているも同様の態度に、左近は失笑した。この、一見して屈強に見える男二人が、たかが女性一人に振り回されているのが可笑しかった。
「まあ、いいでしょう。キャスターは早めに潰しておきたいと思っていたところだ。場所は何処にします?」
「今、此処で。兼続」
「はっ!」
兼続が持っていた長物の布が解かれた。左近の目が驚きに開かれる。それは、一振りの七支刀だった。しかも、膨大な魔力が込められている。人々から吸い取った魔力を全て込めているのではないか。キャスターである兼続は『道具作成スキルA』を持っているのだ、と信玄は見た。その粋が全て、この刀に込められてる。
それを謙信は手に取る。巨大な刃渡りの刀を、謙信は軽々と持ち上げて見せた。それはまさしく謙信のための、いや、謙信自身の新しい身体の一部であった。
「闘争の鐘は鳴れり」
謙信は一言そう呟くと、大きく振りかぶって、無造作に刀を振りおろした。
ごおん!
信玄と左近を含め、躑躅ヶ崎館の玄関は丸ごと吹き飛んで、消え去った。

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